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たそがれぬかくど杵つき餅2019 製造開始です。

先週は冬将軍が来て内陸のほうではかなりの積雪があったとのこと。菊地家の住む潟上市は海からの風も強く、それほど深い積雪深には至りません。

寒くなったので、いよいよ餅でも搗こうかなと昨年のもち米を精米して臼ならしとして3臼搗きました。一年使っていなかった道具もあるので、水洗いをして、もちつきの段取りを整えるための調整作業です。

たそがれ杵つき餅に使用するのは、農薬・化学肥料不使用で育てた「こがねもち」。これを白米、五分、玄米の各色で搗けるように前日に精米調整して、一晩、水にうるかします。

今年はこがねもちの収穫量が少なく、例年の半分ほどの30臼程度で終了となる見込みですので、年内にもちつきを終わらせるべくここから急ピッチで搗きます。

うるかしたもち米を朝一からかまどにかけて蒸します。「ぬかくど」とよばれるかまどの燃料は「籾殻」です。これもうちの田んぼからできた副産物。なるべくなら、電気もガスも使いたくないと思っています。


燃え尽きた籾殻は、くん炭となって下から落ちてきます。これは来春にはまた畑に戻ります。もち米が良い感じに蒸けてくると立ち込めるお米の香り。少し雪が舞うぐらいの寒さが良い餅ができる適温になります。寒い日ほど良い餅が搗けます。でも、寒さで餅がすぐに固まってしまうので、かまどの温度上昇も難しいし、餅をつく時間も短縮する必要があります。

朝から湿らせておいた臼に蒸したもち米を投入。冷めないうちにこねて搗きます。この間の所要時間約20分。30分以上搗いてももちにならない場合は、蒸しが足りなかったり、冷めてしまっていたり。3升1臼の一本勝負となります。

よく、もちつき大会というと割烹着をきた合いの手を打つかあさんが水に手を搗けて餅をかえしたりしますが、うちではそれはやりません。水が餅を痛めることになるだろうし、過水分となって柔らかすぎる餅になるのを抑えるためです。そのため、杵のみを使って、一人で餅をつきます。搗くというよりほとんど「コネ」です。つくのは20回ぐらい。

米粒の形が全体からなくなるところまでいったら完成。

今回は、臼慣らし=我が家の餅 ということもあって、初臼から「極小黒大豆」を投入してみました。砂糖も塩も入れずにただ蒸しただけの豆です。

型にいれて、1晩おいて固まったら今度はこれを包丁で切ります。黒大豆のなかの緑色が見えてくるとハッとするような印象になるこの餅が好きです。

さぁ、いよいよ今年も本格的にもちつきシーズンの到来です。と意気込んでいると今日は最高気温10度を超える小春日和。これじゃ餅は固まらないですね…。

お餅はたそがれ商店からご注文いただけます。すでに注文が20臼ほどにまで達していますので、お正月までに欲しい場合はお早めにお願いします。