〆のもちつき大会

3月初旬に今季の野育園での活動スケジュールを発表してから9ヶ月。ほぼ毎月3回という超ヘビーな日程をこなし、プラス自由に活動できる平日の活動も重ねて今年もあっという間に年の瀬を迎える事になりました。

思い出すだけで吐き気をもよおしそうな日程を難なく乗り越える事ができたのは、この辛く苦しい農業労働を喜びに変え、子どもたちの遊び&学びの場として共有してくださるメンバーの積極的な参加があったからに他なりません。

改めて、このタフで最高すぎるメンバーに感謝の想いを抱きつつ、今年最後の活動となる「もちつき大会」で〆めくくりました。

と、その前に定刻どおりの到着にもかかわらず、他に誰もいなかったので、澄子さんと梨恵さんには、朝収穫しておいた沼山大根を洗ってもらうことに。まさか今日も土仕事があるとは思っていなかっただろうところ、本当、お手数おかけしました。例年よりも根雪が遅く、まだ畑ものが収穫できるというのは、ちょっと嬉しくも、雪のない冬は少しもの足りなさも感じますね。

さてさてもち米をぬかくどで蒸している間の「蒸し待ち」。ぬかくどの前に人だかりができます。火遊びは大人も子どもも大好きな自然遊びの一つですよね。

いつも製造用として使用している臼よりも二周りも大きい一斗臼を蔵から引っ張り出して使ってみることにしました。杵が10本入ってもまだ子どもたちの余裕があって、ピッタシ!この臼は数年前に知人に譲っていただいたのですが、見たこともないくらい本当に大きな臼で、いつか出番をと待ちわびていました!

臼の下に稲わらを座布団代わりに敷いて、水を張って臼と杵を洗います。

さあ、いよいよもちつきのはじまりです。

ちょっとまだもち米が蒸しきれていないので、もう一仕事。夏に収穫したじゃがいもの芽が伸びてきていたので、みんなで芽かき。じゃがいもも大根も必要なだけ持って帰ってもらいました。まだまだあるので2月、3月もきっと食いつなげるだろうと思います。

お待たせしました〜 いよいよ臼の中にお米が入りました。

まずはみんなで杵持ってコネトリします。少し止まっちゃう子もいれば、早い子もいたり。こどもたちの中に大人も入って、わいわいにぎやかなもちつき大会のはじまり。

このあと、少し大人手でもち米を潰したあと、一人ずつ搗いていくことになりました。大きい杵、小さい杵。体に合ったものよりも少し大きい杵でうまくつけた時の嬉しそうな顔。杵が持ち上がらなくて大変そうな顔、それを横に立ち見守る親の姿。きっと早く自分たちも搗きたくてうずうずしていたに違いありません。

仕上げの餅つきをして一臼目(三升)が完成!座敷に運ばれて、まずは恒例の「鏡餅作り」へと移りました。

たそがれ米粉を打粉に、バットの上にさきほどできた餅をのします。

ちぎり取った餅を丸めて二段重ねに。餅は乾燥するとすぐ表面がばりばりになってしまうので、中のほうの温かい部分を外側に持ってくるようにひんめくって丸めていくとツルっとできるようです。

こどもたちも苦戦しながらの挑戦。胃袋は「早く食べたいよ〜」と言っているようですが、「まだだよ〜」

だんだんコツを得てきましたね。わ〜キヲリさんお上手!

外では次のもちの準備もできたようです。つづけざまに2臼目に突入。先ほどちょろっと搗いて満足したのか、こどもたちは庭を駆け回って遊んでいるのをよそに、2臼目は大爆笑の「夫婦餅つき」となりました。

できたお餅はまた座敷に運んで、お昼に食べましょう!

続けて最後の3臼目は、佐藤家の玄米餅です。

佐藤家はいつもお正月用のお餅を自分で搗くためにたそがれに来てくれていて、今年も自ら三升を搗きました。臼が大きいのでちょっとずつみんなでヘルプ。こうして搗いたら、みんなのおうちのお餅もきっとできますよね!

今年も良い餅ができました。

園主が食卓についたときには、三升のもちの大半がすでに消えていましたが、今年も数々のもち三昧。幸福なひとときでした。くるみ餅にずんだもち、おぜんざいに、つゆもち。しょうが醤油にとうふ餅。みたらしもちに沼山大根のナムル、唐辛子の唐揚げ…。

春から秋まで田畑で一緒に汗を流した仲間と打つ舌鼓。

菊地家にとってこれが最高のご褒美だなと思いました。おかげさまで良い年を迎えられそうです。