播種・定植から除草作業へ

前回の投稿が5月21日、そのあいだに弱い雨は一度ありましたが、実に一月ぶりのまとまった雨となりました。

このような少雨のため秋田県内では田植えができないところがあったり、枝豆やネギの生育に影響が出ているとのニュースがありました。

たそがれのたんぼの水は大堤からの用水として引いているのですが、このため池の水位はこれまで見たことがないほどに低下し、大堤の上にある「2階堤」の水ももうすぐ枯れる寸前のところまで来ていました。

水位の低下した大堤
中央の水域は鳥が立てるほどの浅瀬となっていた

16日からの降雨といってもまだ水位が回復するほどの降水量ではないため、この先も深刻な水不足状態は続きそうです。

さて、たんぼの方は、5月22日から3日ほどで田植えが完了しました。今年は、不耕起水田のぬかるみが深くなりすぎたため、乾田状態に戻し一度リセットを試みています。

不耕起・冬期淡水を10年継続してきましたが、冬期を兼ねた通年の湛水条件下で畦畔はズタボロになり、田面の高低差もずいぶん大きくなってきました。作土層以下の硬盤層が破壊され、そこに停滞水が流れ込みどんどん沼化していく現象が見られています。

稲にとっては決して悪い状態ではないかもしれないのですが、管理面において厳しい条件となり、田植え機はもちろん、コンバインも入れない条件を作ってしまっています。

さらなる課題は、冬期湛水で得られる除草効果も半減し、そのぬかるむたんぼに除草機をかけるという事態を招いてしまっていました。

農薬・化学肥料を使用しない水稲栽培のひとつの可能性と考えて取り組んできた不耕起・冬期湛水栽培ですが、ここに来て、ここまでの道を引き返し、もう一度最初からやり直してみる必要を感じています。

ただし、農法の変更は必要とされているものの、これまで通り農薬・化学肥料などを必要としないお米づくり、安全性の追求と除草作業などの作業効率化は模索し続けます。

補植を手伝う子どもたち


そこで、今季の稲作にはいくつかの試みがありました。たんぼに入らなくても除草可能な新兵器を準備していたのですが、こちらは、土が固くてほぼ効果が得られなかったため使用を断念。今後、使用できる状況が作れるのかチャレンジです。

で、やはり、例年通りの除草形態となっています。田植えが3日で完了して、直後からすでに雑草がではじめるため、除草開始となります。これまでは、もたもたと補植したり、田植えがスムーズにいかない事もあったのですが、耕起して、リセットしたたんぼではやはり田植えがぐんと楽になった気がします。

田植え機の進行方向と並行して条間の除草をまずは1ROUND。1日当たり30〜50アールとして、延べにして3〜5日ほどで完了。すぐさま、株間に雑草が見えはじめるため株間の除草を手押しの除草機で2ROUND目(下の写真)。こちらは15アール/日ほどしか進まないため、10日で150アールの見込み。次の3ROUND目を再び条間を除草し、また3〜5日。ここまでやってもし必要があれば再度株間を除草し、それでも残れば手入れに入るつもりです。

種まきを開始したのが4月はじめ。そこから苗作りに40日と田植えが3日。その後の除草は40日。残りの5日が稲刈りという感じで八十八手が完了です。

水田の株間除草

まだまだ、ここからが本番の今年の稲作りですが、引き続き真剣勝負でやっていきたいと思っています!

たそがれ野育園のほうも田植え・草取りと順調に進んでいますが、そのことは次項で